始まり

◯紗子家・紗子の部屋(朝) 
ピンク色の強い部屋。   
制服を着て、鏡の前でシュシュの色 を選んでいる紗子。

涼子の声「今日、日直なんでしょ?早く準備しなさい」
紗子「(小声)うるさ。さすが氷結女」
涼子の声「誰が氷結女ですって?」
紗子「聞こえた?まさかね」   

苦笑いをする紗子。

◯道(朝)   走っている紗子。 
地図を持っている制服姿で髪の長い白鳥始(17) 
携帯電話をポケットから取り出す紗子。  

紗子「ヤバ!ギリギリス」   

前を見る紗子。   
目の前に白鳥の姿。

紗子「あっ!!」   

ハッとして白鳥とぶつかる紗子。
  
紗子「だっ大丈夫ですか?」   

倒れる紗子だが、すぐに起き上がる白鳥。

白鳥「君の方こそ」
紗子M「うちの制服だ」
白鳥「どうかした?」
紗子「いえ、何でも」 

手を差し伸べる白鳥。   
手を握る紗子。

白鳥「おあいこだね」   

手を離しハンカチを渡す白鳥。

白鳥「これでチャラ」   

ニコッと笑う白鳥。   

白鳥「何かあったら言って。僕、白鳥始、この辺に住み始めたから、すぐにまた会えると思う」
紗子「...はい」   

歩き出す白鳥。   

ハンカチをギュッと握る紗子。

紗子「...イケメン」   

白鳥の後ろ姿を見ている紗子。

◯七四季高校・校舎前(朝)   

制服を着て手を繋いで道の端を歩いている男女。   後ろをチラチラ見ながら道の真ん中を歩いている男女。   
走ってくる紗子を見ると前を向き手を繋ぐ。   
顔をしかめ、手を手刀の形にする紗子。 
繋いでいる手に向かい。

紗子「縁切りチョップ!!」   

手を離すカップル。   
満足そうに歩いている紗子。

男子生徒「あの、ありがとうございます」   

一礼し、嬉しそうな男女。

◯同・教務室・前から中   
ドア越しに九十九安子(32)と上杉高史(30)が話している。 
 左手のブレスレットを触り嬉しそうな安子。   
ドアを開ける紗子。  

紗子「日誌取りに来ました!」   

ビクッとする安子。

安子「二宮さん、教務室に入る時は」
紗子「分かってますよ」
   
机に近づく紗子。

紗子「日誌、日誌っと」   

引き出しを開けようとする紗子。   

紗子の手を止める安子。   
頬をピクピクと動かしている安子。

安子「日誌なら、紺野さんが持って行ったわよ」
紗子「そーなんですね」   

大きく息を吸い、引き出しを開けようとする紗子。   引き出しを抑える安子。   
見つめ合い笑う紗子と安子。

安子「日誌は、紺野さんが」
紗子「そーでしたね」   

笑い合う紗子と安子。

◯同・二年A組教室(朝)   
黒板を拭いている紗子と夏奈。   

夏奈「あれ、止めなよ」
紗子「あれ?って」
夏奈「縁切りチョップ」
紗子「私の真ん前で手を繋ぐから」
夏奈「それやってもらうと別れないって評判よ」
紗子「あっそ。気にしてないけど」 

 イラついた表情の紗子。

夏奈「分かりやすい。まっ私はそんな迷信に頼らないけど」 

 夏奈にイーっとする紗子。

吉野の声「特報!特報!」 

 走ってドアの前に止まる吉野圭太 (16)

吉野「今日転校生が来るってさ」
夏奈「転校生?5月に?」 

眉間にシワを寄せる紗子。   
走り出す吉野。

◯フラッシュバック・道(朝)   
ハンカチを差し出す白鳥。

◯七四季高校・二年A組教室(朝)     
ハッとする紗子。紗子「来た私の季節」   
含笑いをする紗子